Key Metrics
40
分
会議時間
2
人
参加者数
28
個
質問回答数
0
個
決定事項数
Executive Summary
Key Insight
本Zoomミーティングは、「Basic #2」の質疑応答として開催され、参加者から寄せられた矯正治療に関する28の質問に、MA educationと南舘先生が詳細に回答しました。遠心移動の具体的なアプローチ、顎間ゴムやアンカースクリューの適用、アライナー治療における歯根吸収や骨新生の見解、顎関節症患者への対応、カリエールやTADの適用基準と学習方法など、多岐にわたる専門的な議論が展開されました。特に、効率的な治療と患者の理想とする結果のバランスを考慮し、個々の症例に応じた柔軟な判断と丁寧な患者説明が重要であると強調されました。また、顎関節の専門知識を深めるためのセミナー受講や、活発な質疑応答の継続が推奨されました。
Participants
MMA education 南南舘先生
0.8mm以内の遠心移動における順次移...
上顎臼歯部遠心移動時の頬側傾斜とバッカ...
2級改善におけるスクリュー植立とエラス...
上顎大臼歯遠心移動の後方余地のCT確認...
下顎前歯の歯肉退縮予防としてのIPRの...
遠心移動が困難な場合の抜歯への切り替え
6番へのダブルアタッチメント設置の是非
歯根吸収と前歯のトルクコントロールの関...
リファインメント時の臼歯遠心移動とIP...
下顎のフレア防止のためのアンカースクリ...
顎関節症状がある患者へのアライナー治療...
MAの適用年齢、移動距離、顎関節確認の...
MAケースで前方移動量が少なかった場合...
成人に対するMFTの適用と定着率
前歯の早期接触が発生した場合の対応
パワーリッジの適用歯数(デフォルト4歯...
口蓋側・舌側からの骨逸脱と骨新生の可能性
5番・6番間のスクリュー埋入タイミング...
下顎前歯部の挺出とその他の歯の同時移動
3級症例における臼歯咬合確立のための前...
下顎のカリエールを3番に適用しない理由
カリエールでの遠心移動達成後のアライナ...
ドリコ3級ケースへのカリエール適用とF...
カリエールやTADの学習方法
カリエール治療中のインビザライン装着状況
カリエール変則使用時の固定源の考慮
遠心移動、カリエール、外科的治療の選択...
Discussion
0.8mm以内の遠心移動における順次移動と同時移動の使い分け
- MA education: 0.7mm以内の遠心移動の場合、基本的には同時移動のまま行っている。慎重に移動したい場合は順次移動を選択することもある。
- MA education: 顎間ゴムは必ず併用し、前歯の早期接触がないことを確認することが重要。早期接触がある場合は、悪化する可能性を考慮する。
- MA education: 0.7mm程度の移動であれば顎間ゴム(豆に入れるタイプ)で遠心移動が起きる感覚がある。自身の目安は0.4〜0.5mm程度で、これは元の噛み合わせにもよる。
- MA education: 0.5mm程度であれば順次的に移動させるが、ケースバイケース。移動しすぎている場合は同時移動で問題なく、足りなければ順次移動を検討する。
上顎臼歯部遠心移動時の頬側傾斜とバッカルジェットの影響
- MA education: 上顎臼歯部遠心移動時に頬側傾斜が起こり、下顎臼歯部とのバッカルジェットが強くなることは起こり得る。最初の設定時にトルクコントロールをきつめにして、臼歯ができるだけ合うように注意している。
- MA education: 論文上では臼歯に傾斜する動きは出るが、アライナーがはまっているため目に見えてバッカルジェットが大きく拡大しすぎることはないとの見解。
- MA education: 変則的なバッカルジェットの拡大が見られる場合、顎位の変化や顎関節の動きが影響している可能性が考えられるため、その点をしっかり確認する必要がある。
2級改善におけるスクリュー植立とエラスティック併用の理想性
- MA education: 2級改善においてスクリュー植立してエラスティックをかける方法は理想的ではあるが、治療期間が長期化するデメリットがある。
- MA education: 顎間ゴム使用の場合、下顎が近心に移動しながら治療が進むため、上顎と下顎の両方に移動が生じる。3級ケースの論文では、3mmの移動に対し上下顎が1.5mmずつ動く例が示されている。
- MA education: スクリューを上顎に埋入して牽引する場合、下顎の前歯への反作用(歯肉退縮リスク)は抑えられるが、ゴムをかける時間が倍になる感覚。例えば、顎間ゴムで1週間交換の場合、スクリュー単独だと2週間交換で400~500gの強いゴムを使うため、治療期間が長くなる。
- MA education: 患者にはメリット・デメリットを提示し、症例の適用をしっかり選択することが重要。治療期間の長期化が許容されるなら理想的だが、別の軸で考える必要がある。
上顎大臼歯遠心移動の後方余地のCT確認の必要性
- MA education: 上顎大臼歯の遠心移動の後方余地確認にCTを使用するのは非常に良い方法である。
- MA education: 以前は経験則で判断していたが、現在は上顎結節も見れるため、無理な移動は場所を検討すべき。
- MA education: 通常、上顎大臼歯の遠心移動量は2〜3mm程度であり、ほとんどのケースで2〜3mmの余地がないことは稀。特に発現率が6割程度であることを考慮すると、後方余地不足で移動が不可能なケースは非常に少ない。
- MA education: 解剖学的に頬側の骨がない、あるいは遠心移動に伴い頬側へ入るような骨形態の場合は厳しいこともある。ただし、ルーティンで毎回シビアな確認が必要かというと、そうではない。しかし、CTでの確認は治療のクオリティを高める良い方向性である。
下顎前歯の歯肉退縮予防としてのIPRの実施
- MA education: 歯肉退縮のためだけにIPRを行うことは通常ないが、歯槽骨をつなぎとめるためのIPRは実施している。予防的に入れられる場合はしても良い。
- MA education: 歯肉退縮は最終的な表現型であり、必ずしも骨の逸脱と一致しない例もある。
- MA education: 2級ケースで下顎叢生があり顎間ゴムを用いる場合、下顎前歯が唇側に振られやすく、厳しい条件となるため、IPRを実施してせめてその位置をキープできるような計画を立てる。
- MA education: 単純な叢生だけでなく、スピーの湾曲(下顎前歯の挺出)が悪化した際もスペースが必要となるため、IPRは悪化防止にも繋がる。2級ケースでの下顎前歯部や小臼歯部へのIPRは比較的多く実施される。日常的に下顎前歯の歯肉退縮を考慮して前歯にIPRを入れることはある。
遠心移動が困難な場合の抜歯への切り替え
- MA education: 遠心移動が無理だった場合はある。事前に患者に両方(非抜歯と抜歯)の説明をしておき、治療の進捗状況を見て判断する。
- MA education: 予定ゴールまで半分程度進んでいれば非抜歯で継続するが、全く改善が見られなければ抜歯への説明を挟むべきである。
- MA education: 2級1類で過蓋咬合が浅いタイプの場合、アライナーをしっかり使わないと抜歯しても治らないため、コンプライアンスが重要。
- MA education: 2級2類では顎位が前方に適応する可能性があるため、治療開始段階で軽めの遠心移動を計画し、途中で抜歯になる可能性を説明しながら進めることが多い。特にフルクラス2で過蓋咬合の場合、最初から抜歯は難しく、まずはバイトを浅くし顎位の変化を見て、変わらなければ抜歯に切り替えることを事前に説明する。このプロセスをフェーズ1とフェーズ2と呼んでいる。
6番へのダブルアタッチメント設置の是非
- MA education: 6番へのダブルアタッチメントはコメントで設置可能だが、推奨しない。アンフィットが起こりやすくなるためである。以前は良いと考えていた時期もあった。
- MA education: インビザライン黎明期には頬側に二つ設置することがあったが、凹凸が大きくなりアンフィット率が高かった。フィットしている場合は問題ないが、基本的には頬側と舌側に一つずつが最大量になるとの見解。
歯根吸収と前歯のトルクコントロールの関連性
- MA education: 歯根吸収があってもなくてもトルクコントロールは可能というイメージ。
- 南舘先生: 前歯でトルクを効かせることはできるが、抜歯ケースのリトラクションは難しい場合がある。
- MA education: 1本にかけたい場合はその歯だけに適用するなどケースバイケース。トルクコントロールは効く。叢生がある場合、例えば右上1番の根尖をディスタルに入れたい場合、パワーリッジを少なくすることで力がかかりやすくなる。右上1番だけパワーリッジをつけ、0.3〜0.4mm移動させたり、10〜15度角度を入れると動く。歯根吸収があればかかりやすいが、ない場合でも十分コントロール可能。
- MA education: 上顎2番から2番を全体的に舌側に移動させるのは難しいケースが多い。まずは11番と21番に強めに15度程度のルートトルク(200〜300g)をかけ、半年後に評価して最終判断することが多い。
リファインメント時の臼歯遠心移動とIPRの使い分け
- MA education: リファインメント時に臼歯の遠心移動を再度行うか、IPRで対応するかの使い分けは、アライナーのコンプライアンス(使用状況)を見て判断する。
- MA education: アライナーの使用状況が良い患者にはIPRを少なめにして再度遠心移動を行うことで、妥協的でない治療を目指すことができる。
- MA education: コンプライアンスが低い患者には、IPRで少しずつ対応するしかない場合がある。南舘先生もこの考えに同意。
下顎のフレア防止のためのアンカースクリュー使用
- 南舘先生: 自身はアンカースクリューを使用しないが、使用することは良いことだと考えている。矯正医としてはそうしたいと述べる。
- MA education: アンカースクリューによる片顎のみの移動は、上下顎の遠心移動が難しい理由にも関連し、かなりの時間がかかり、ゴムの力も強く効かせる必要があるため難易度が非常に高くなる。
- MA education: 下顎のフレアを抑えながら上顎を遠心移動させるのは理想的だが、下顎の移動を使わないという強いルールのもとで治療を進めるため、1週間交換でサクサク治るような効率的な世界線からは外れる。
- MA education: 患者には効率的な方法と、下顎前歯が妥協的になるが効率的な方法、そしてスクリューを使って下顎を触らない非効率だが理想的な方法を提示し、選択してもらうのが良い。時間かかっても理想を追求する患者もおり、そのような患者はコンプライアンスも高く順調に進む傾向がある。
顎関節症状がある患者へのアライナー治療の可否
- MA education: 顎関節症状が重度な患者の場合、一度外科的対処を検討することがある。
- MA education: 教科書的には顎関節症患者に矯正治療は推奨されないことが多い。顎位のズレが激しく発生するため、モニタリングが重要。
- MA education: 治療前にどこで噛んだら良いか分からない患者や、よく顎が外れる患者もいるが、自身は顎運動を見つつCTやMRIで確認し、解剖学的に正しい顎関節の位置に誘導するようトライするため、治療は実施する。
- MA education: ただし、顎関節の治療や対応に自信がない場合は避けた方が良い。自信をつけるためには「TMJライブ」の受講を推奨し、顎関節の内容は歯科医師にとって義務教育のように必須であると強調した。
MAの適用年齢、移動距離、顎関節確認の注意点
- MA education: MAウィングはインビザラインの小児プロダクトとして、下顎の成長がある患者に提供される。ただし、顎関節の位置がずれていて、過蓋咬合が強く2級症例となっているような咬合では、治療が非常にシビアになる。
- MA education: 上顎がすでに唇側傾斜しているのに、さらに唇側に動かすシチュエーションは厳しい。MAは基本的に年齢に関係なく使用可能だが、60〜70歳代では前方への適応が難しくなるため、30〜40歳くらいまでの比較的若い人に適用することが多い。
- MA education: 顎関節の確認は、顎運動の触診やMRIを見るが、何が正しく何が異常で、異常時に何が起きているのかを理解する必要がある。これはMAコースではカバーしきれないため、TMJライブでの学習が必要であると述べた。
MAケースで前方移動量が少なかった場合のリカバリー
- MA education: MAを使用したが前方移動量が不足した場合のリカバリーについて質問。南舘先生に「効かなかった時はどうするか?」と質問した。
- 南舘先生: その場合は遠心移動に切り替える。
- MA education: 何ヶ月くらいで判断するかについて、南舘先生は30枚で半年から半年ちょっとくらい、MA educationも半年くらい使ってみて難しい場合は遠心移動に切り替えるという意見で一致した。
- MA education: また、過蓋咬合でオーバージェットが少なく、上顎前歯が舌側傾斜していて前方に移動させにくいシチュエーションの場合、上顎前歯の主軸を改善する方向で対応する。
- MA education: 過蓋咬合の場合、前方移動も期待するが、主な目的はバイトを上げる(小さくする)こと。このとき前方移動は起きてほしくない。バイトが上がったところで噛み合わせを作り、後戻りしながら正しいオーバージェットになることを期待する。
- MA education: 過蓋咬合で臼歯の噛み合わせ指示がなく、前歯も噛んでいない状態から前歯が当たりバイトが上がると、小臼歯のバイト確立が容易になるという視点でMAを用いる。
成人に対するMFTの適用と定着率
- MA education: 成人に対しても開咬であればMFT(口腔筋機能療法)を実施する。
- MA education: 小児に比べて定着率は下がるため、開咬などの機能的に問題がある場合にMFTを行う。同時に、開咬は後戻りしやすい症例であることを伝え、保定中の経過観察が非常に重要である。
- MA education: 前歯で噛む訓練(ガムトレ)や食事での前歯使用を指導し、保定装置はクリアアライナータイプを必ず使用させる。
- MA education: 1年後には夜寝る時だけの装着になるが、使用時間を徐々に減らしていく中で後戻りが見られた場合、例えば8時間で戻るが12時間で安定していたなら、12時間使用を指示するなど、個々の患者に合わせた使用時間を設定する。MFTよりも保定装置の12時間装着の方が定着効果が高いと認識している。
前歯の早期接触が発生した場合の対応
- MA education: 早期接触が発生した場合の対応について。特に抜歯ケースでよく起こる現象である。
- 南舘先生: 早期接触の程度を見て判断するしかない。そのまま治療を進める場合もあれば、ひどければ作り直す。そこから改善する余地があるなら様子を見るが、改善しないなら作り変えるべき。
- MA education: ディテーリングの終盤でローテーションや下顎叢生の改善中に早期接触が起こることもある。治療前の歯の状態も重要。
- MA education: 臼歯部に叢生がなく、下顎臼歯をあまり触っていないケースでは、下顎前歯部にのみ0番でアライナーカットし、下顎は0番のアライナー、上顎はフルアライナーを12時間ずつ使用させ、顎関節が開く現象を抑えつつ進める。奏功すればそのままでフィニッシュする。その場合、下顎にはペックタイプの保護面が空いている保定装置を夜間使用させる。
- MA education: 抜歯ケースで上顎4番・下顎4番(または下顎5番)抜歯後に前歯の早期接触が発生し、そのままスペースクローズすると臼歯が倒れ込むリスクがある場合、上顎のアライナー交換をストップし、下顎だけ進める対応をとる。これにより下顎のスペースが閉じつつ早期接触も解消され、上下で5〜10枚程度の差をつけることで、早期接触がない状態で治療を進めることができる。
- MA education: 追加アライナーなしで対応する場合、前歯部だけのアライナーを交互に使用したり、下顎だけ(3級なら上顎だけ)を進める方法もある。
パワーリッジの適用歯数(デフォルト4歯か、個別に適用するか)
- MA education: パワーリッジはデフォルトで4歯すべてにつけるべきかという質問。
- 南舘先生: 何を重要視するかによる。1番が問題なら1番だけ、片方なら片方の一番だけが良い。
- 南舘先生: 叢生が少し残っているときにパワーリッジを入れるとアンフィットが起こりやすいため、減らせるなら減らした方が良い場合もある。
- MA education: 上顎2番は舌側転位していることが多い。1番は常に挺出したい傾向があり、2番は常に提出したいシチュエーションが多い。
- MA education: 2番が舌側にあり、唇側に出したい場合、舌側の活性面が非常に重要となるため、パワーリッジを使ってしまうと歯とアライナーの接触面積が減少し、唇側に出す動きとチグハグになる。そのため、2番が舌側にある場合は意図的に1番だけにパワーリッジを指定することが多い。
- MA education: もちろん、4本とも主軸に問題がない場合は4本全てにパワーリッジをつけることも多い。
口蓋側・舌側からの骨逸脱と骨新生の可能性
- MA education: 上顎の口蓋側や下顎の舌側から歯が骨から出る可能性、また唇側で骨から出ていても骨が新生される可能性についての質問。
- 南舘先生: 舌側に歯が抜けるのはワイヤー矯正では見たことがあるが、アライナーではまず大丈夫だと感じる。唇側に出る方へのケアを重視すべき。
- 南舘先生: 舌側ルートトルクを入れすぎて歯が出てくることはないと思うため、CTで確認しても問題なく作って良い。
- MA education: 骨が新生されるというよりは、骨があるところに歯が戻ってくるイメージ。マジンド大学のブレッグ教授が去年の日矯で発表した「骨膜プロテクション理論」によると、骨がなくても骨膜に覆われて外に出ていくため、骨膜が新たにできることはない。骨新生は基本的には期待できない。
- MA education: 骨造成やCTG(結合組織移植術)で唇側の組織が増えることはあるが、何も考えずに動かして骨ができるのは8〜10歳の子どもならあり得るが、18歳以降の患者では積極的には起きない。
- MA education: 上顎の口蓋側から歯が出るのは、ワイヤー矯正ほどトルクを効かせられないため難しい。アライナーは外す時間があるため、歯根吸収が起きにくい一方で、口蓋側の骨に当たって動かないという側面もある。長い期間、しっかりとした力を加えないと口蓋側からの骨逸脱は難しい。
- MA education: 下顎前歯の舌側からの骨逸脱は、歯肉退縮と関連して起こりうる可能性はある。
5番・6番間のスクリュー埋入タイミングと予測
- MA education: 2級・3級症例で5番・6番間にスクリューを埋入する場合のタイミングと予測、および移動が終わってからの埋入の是非について質問。本来は移動にTADを使用したいという意図が示された。
- MA education: 自身は歯根間にTADを埋入した際の成功率がアライナーでは著しく低いと経験から語った。ワイヤー矯正ではスクリューからゴムで引く動きが純粋に働くが、アライナーでは全て連結されているため、遠心移動の反作用で5番・6番が近心に動き、スクリューと干渉して脱落することが多いと推測している。
- MA education: そのため、アライナーと歯根間のスクリューは相性が悪いと感じている。埋入する際は歯根管外、つまり上顎では臼歯の頬側張り出し部や口蓋に2本埋入し、バイオデントのPLASのような装置から舌側にゴムかけを行う。
- MA education: 下顎も基本的には頬棚に埋入し、歯根間の問題が起きない位置に2mmの太いスクリューを埋入する方針である。
下顎前歯部の挺出とその他の歯の同時移動
- MA education: 下顎前歯部の挺出の際、その他の歯も同時に移動させるかという質問に対し、「同時に行っています」と回答した。
- MA education: 小臼歯の挺出なども含め、必要に応じて他の歯も一緒に移動させている。
3級症例における臼歯咬合確立のための前歯部カットアライナーの有効性
- MA education: 3級症例で臼歯を噛ませたい場合、前歯部のみにカットしてアライナーをつけることで臼歯の咬合ができるかという質問。
- MA education: 自身の3級ケースで前歯部だけカットして臼歯接触を試みたことはあるが、効果はあるものの、アライナーをしっかり使わない患者に顎間ゴムを併用すると、歯根が頬側に出ながら咬合面だけ当たるような不自然な噛み合わせになり、骨がないと沈み込むような変化が出てしまうリスクがある。
- MA education: 大量の挺出量が必要な場合にはそうするが、臼歯部のローテーションやアンギュレーションを改善した直後にこれを行うと、全て後戻りしてしまうため、その技は使えない場合が多い。
- MA education: まずはアライナーと顎間ゴムのスキームで動かし、どうしようもない場合に初めて前歯部カットアライナーを検討する。
- 南舘先生: 自身はあまりカットして使用しないが、抜歯ケースで歯が倒れてくる場合など、特定の状況ではあり得ると述べた。ただ、作り変える際の印象採得が面倒である点も言及。
下顎のカリエールを3番に適用しない理由
- MA education: 下顎のカリエールを3番につけない理由として、カーブにあるよりも4番の方が効果が出やすいという率直な見解を述べた。
- MA education: 3番にかけると頬側に力がかかり、舌側転位するリスクがあることを懸念している。
- 南舘先生: 4番が挺出して当たる位置に行った方が安定すると感じると述べた。
- MA education: 3番の場合、垂直的なストップがないため永遠に挺出し、バイトが上がらない可能性がある。一方、4番は上顎の舌側咬頭に当たることでバイトを開きたい、FMAを拡大させる動きが発言するため、4番へのセットが重要である。
- MA education: 6番がFMC(フルメタルクラウン)やセラミックでつけられない場合は4番につけることもある。現在は3Dプリンティングのメタルプリントでボンデッドバンドのようなものを作り、固い接着剤で6番につけてコントロールすることも可能。
- MA education: 3番は歯肉退縮のリスクがあり、4番もリスクはあるが、バイトを上げたいという目的において4番が最も効果が高いと判断している。
カリエールでの遠心移動達成後のアライナー移行期間の対応
- MA education: カリエールでの遠心移動が達成できてからアライナーに移行するまでの間は、即時のインビザラインを使用するかという質問。
- 南舘先生: カリエールがついたままでスキャンし、セットの時に外すという対応をしている。ゴムの使用時間は減らすか、キープするように使う。
- MA education: 通常、クーガ(6オンスまたは8オンス)のゴムを使用するが、スキャン後は動いてほしくないため、フルタイムではなく12時間や8時間使用に減らしたり、クーガより一段階低いインパラのゴム(20時間使用)に変更することもある。
- 南舘先生: カリエールで使用するゴムのサイズはクーガもインパラも一緒であると確認した。
ドリコ3級ケースへのカリエール適用とFMA許容範囲
- 南舘先生: ドリコ3級のハイアングルで、顔面を小さくしながら3級を安定的に治すには外科的治療が唯一の選択肢となる。カリエールを用いた3級治療は、外科的治療を行わない範囲での最善の「妥協的」治療である。
- 南舘先生: そのため、ドリコ3級でもカリエールを使用することはある。患者にはセファロ分析値を開示し、本来はオペで閉じたいが、大掛かりになるため妥協的に治療を進めることを説明する。
- 南舘先生: カリエール直後はFMAが拡大するが、噛み合わせを作っていく中でシーティングしていくため、最終的にFMAが大きく終わることはほとんどない。良くも悪くも垂直的な関係は変化しない。
- 南舘先生: ドリコでも基本的には使用可能で、FMA40度といった高角度でも使用する可能性はあるが、怖いと感じる。このようなケースではまずオペを提案し、それが無理な場合に歯並びだけでも改善する方法としてカリエールを説明するというステップを踏む。
カリエールやTADの学習方法
- MA education: カリエールについては、オーソデントラムが販売元であり、年に数回セミナーを開催している。津村先生(唇側)や舌側矯正の先生方、アライナー併用の先生方が講演しており、基本的な使い方や接着方法など詳しく学べるため推奨する。
- MA education: TADに関しては、プロシードなどのセミナーやTAD販売会社のウェビナーで学べる。
- MA education: 中村竜先生が南舘先生と一緒に、歯根外埋入(台湾のクリスチャン先生が開発したOBSスクリュー)の実習付き相互埋入セミナーを企画しており、南舘先生が現在も実施しているため受講を推奨した。自身は現在関わっていない。
- MA education: 外科的なトラブル対処の難しさから、自身でのセミナー実施は現状難しいと述べた。
カリエール治療中のインビザライン装着状況
- MA education: カリエール治療中は上顎にインビザラインを装着している。
- MA education: カリエールを半年間使用することを想定し、上顎のアライナーを24枚に設定している。これにより、1週間交換で24枚が終了する頃にカリエールも6ヶ月の見直し時期と強制的に一致させることができる。
- MA education: 上顎の叢生の有無にかかわらず、アクティブな動きを24枚で終了するよう依頼している。
カリエール変則使用時の固定源の考慮
- MA education: カリエールを変則で使用し、アライナーをカットする場合、反対側の遠心移動に対する固定源が減ることを気にしなくて良いかという質問。
- 南舘先生: 最近はカットする際、カットした側の下顎3番と上顎3番でショートクラスIIIゴムをかけている。これにより、カリエールと止める用、右側の遠心移動用とゴムが3本になるような状況で対応している。
- MA education: 固定源は確かに減るが、カリエールを使わない時点であまり遠心移動が必要ないか、傾斜移動で簡単な移動であると判断されているため、そこまで気にしなくて良いと考える。
- MA education: 逆に、固定源を気にするほど遠心移動が必要な場合は、そちら側もカリエールを使う必要があるため、そもそも診断の段階で固定源を気にしなくて良い程度の遠心傾斜アプローチで良い場合に、変則的なカットが有効となる。
遠心移動、カリエール、外科的治療の選択基準
- MA education: 遠心移動、カリエール、外科的治療の選択基準(何mm移動量が基準か)という質問。
- MA education: 厳しいと感じたら必ず外科的治療の話をする。顔貌を気にする患者には外科が一番であると伝え、外科をしない場合の選択肢としてカリエールを提示する。
- MA education: 移動量が少ない(例えば3mm程度)なら遠心移動、それ以上ならカリエールを検討するイメージだが、具体的なミリ数は難しい。叢生量や歯の余地も考慮する。
- MA education: 叢生量が少なく臼歯関係が悪い場合など、骨格的なズレが大きいと移動量が多くなるためカリエールを考慮する。しかし、3級でプロファイルの改善(下顎前突感をなくしたい)要望があれば、何ミリというより「顔貌を直したいか」が外科的治療の最大の判断基準となる。
- MA education: フルクラス3で移動量が多く叢生量がない骨格的なズレが大きいケースでも外科的治療を行うことはあるが、その数は多くない。質問者の視点が鋭いと評価した。
Decisions
No decisions recorded
Action Items
No action items
Key Quotes
患者さんに、あの、そのすごく効率的な方法と、ちょっとその下顎の全歯は妥協的になるけれども効率的な方法がある。その効率的じゃない方法と効率的な方法。スクリューを使って下顎は触らないみたいなのを提示して選んでもらうのが一番いいかなと。
M
— MA education
顎関節の治療だったりとか、あの、えー、まあ。対応に自信がない場合であれば、やはり避けた方がいいのかなと思います。なんで、自信をつけるためにぜひTMJライブを受講いただきたいなとは思いますね。あれは本当にもう。義務教育必須なドクターにとっては必須だと僕は思っているので、顎関節の内容はですね。
M
— MA education
骨はなくても骨膜に覆われた状態で外に出ていくので、やっぱりその骨膜。これも別にできないですし。それで後戻りが起きてきて、叢生だったりとか何がしかの状況になると思います。だからここでその。骨が新生されるということはないですか?っていうことが書かれてますけれども、基本的にはないなとは思いますね。
M
— MA education
何ミリが外科っていうよりもその顔貌を直したいですか?っていうところが、その外科になるかどうかっていうところの一番の判断基準になるんじゃないかなと。
南
— 南舘先生
Side Topics & Columns
COLUMN
顎関節知識を深めるための「TMJライブ」受講推奨
セミナー顎関節症状のある患者へのアライナー治療の可否や顎関節確認の注意点について議論された流れで、MA educationが専門知識の重要性を述べた。
- MA education: 顎関節の治療や対応に自信がない場合は患者へのアライナー治療を避けるべきだとし、その自信をつけるために「TMJライブ」の受講を強く推奨した。
- MA education: 「TMJライブ」の内容は、歯科医師にとって「義務教育必須」と表現するほど重要であると強調した。
- MA education: 個人的な宣伝ではないが、非常に良いセミナーであると感想を述べた。
”
COLUMN
TAD(矯正用アンカースクリュー)の学習機会とセミナー企画
セミナーカリエールやTADの学習場所について質問があった際。
- MA education: TADの学習機会として、プロシードやTAD販売会社のウェビナーを挙げた。
- MA education: 特に、歯根外埋入に特化した相互実習付きセミナーが中村竜先生と南舘先生によって企画され、南舘先生が現在も実施していることを紹介し、受講を推奨した。
- MA education: このセミナーは台湾のクリスチャン先生が開発したOBSスクリュー(ステンレス製)の概念に基づいていることを説明した。
”
COLUMN
会議全体のフィードバックと今後のセミナー運営への期待
セミナー運営会議の最後に、MA educationが参加者からの質問への感謝と今後のセミナー運営に対する思いを述べた。
- MA education: 今回も多くの質問をいただいたことに感謝の意を表した。
- MA education: 今後も積極的に質問を投げかけることで、講師陣も楽しく、新しいシステム導入のきっかけにもなり、参加者全員でより深く、同じ方向性を見て知識を深めていけると感じていると述べ、継続的な参加を促した。
”