Case Review

法人決算報告と税務・経営戦略の検討

September 16, 2026 — 13:26
2026年9月16日 13:26  レビュー
中村 ・ 山口 ・ 南舘
Executive Summary抄録

本会議では、前期比で売上が大幅に増加し、約3,000万円の営業利益を達成した法人決算の報告が行われました。倒産防止共済の満期に伴う今後の運用方針や、課税売上高5,000万円超による消費税の簡易課税制度変更への対応が主要な議題となりました。また、航空券や交際費、釣り具、衣服などの経費計上における税務上の留意点について具体的な確認が行われました。さらに、将来的な株価対策として子供への株贈与・役員賞与の活用が提案され、検討することに。加えて、南舘さん個人の複雑な確定申告について事務所へのサポート依頼が相談され、詳細ヒアリングを行うことで合意しました。

Key Metrics主要指標
55分
会議時間
3人
参加者数
7個
主要議題数
2個
決定事項数
9個
アクションアイテム数
2個
税務相談テーマ数
Agenda議題
I.

法人決算報告:前期比の売上増加と利益分析

  • 山口: 今期の売上高は59,929,000円で、前期から13,370,000円増加しました。
  • 山口: 原価は前期にあったイベント会場の賃借料がなくなり、売上がほぼ粗利となっています。
  • 山口: 研修費は減少し、外注費も大幅な増加は見られず、売上増加の主な要因は社長(南舘さん)の活動によるものと推測されます。
  • 山口: その他の経費は前期とほぼ同水準で、特筆すべき増減はありませんでした。
  • 山口: 地代家賃と賃借料は科目を変更したため、増減が相殺されています。
  • 山口: 倒産防止共済の保険料は、前納が間に合わず1月分200,000円のみの計上です。
  • 山口: 販売管理費の合計は29,750,000円、営業利益は30,178,000円でした。
Decision決定
なし
II.

倒産防止共済の満期と今後の税務対策

  • 南舘: 倒産防止共済は満期になったのか、今後の運用について質問しました。
  • 山口: 今期は前納手続きが間に合わなかったため1月分200,000円の計上でしたが、新期で8月、9月、10月に200,000円ずつ支払うことで、掛け金が8,000,000円の満額に達し、これ以上掛けられなくなります。
  • 山口: 満期後は解約して掛け直すしかありませんが、解約すると8,000,000円が益金となり税金がかかるため、現在の利益状況では難しいと説明しました。
  • 山口: 対策として、全額損金または4割損金となる積み立て型の保険への加入を提案しました。
  • 中村: 8,000,000円は資金がロックされておらず、低金利で引き出すことが可能です。将来的に大きな費用や損失が出るタイミングで解約するのが望ましく、それまでは塩漬けにしておくのが良いでしょう。
  • 中村: 解約後2年間は同商品での節税はできないため、一度満額になったものは据え置くのが一般的だと説明しました。
Decision決定
倒産防止共済の8,000,000円は当面塩漬けとし、資金が必要な場合は融資を検討。代替の節税対策として保険加入を検討する。
III.

法人税・消費税の納付額と消費税簡易課税制度への影響

  • 山口: 税引き前利益は30,379,000円で、かかる税金は約10,000,000円です。
  • 山口: 法人税の年額は10,251,512円、中間納付分を差し引いた今回納付額は8,712,700円です。
  • 山口: 消費税(簡易課税)の年額は2,723,900円、中間納付分を差し引いた今回納付額は1,665,900円です。
  • 山口: 法人税と消費税の合計納付額は10,378,600円です。
  • 山口: 今期、課税売上高が50,000,000円を超えたため、2年後の期からは消費税の簡易課税制度が使えなくなります。
  • 山口: 今回の売上7,000,000円を抜けば50,000,000円を超えなかった可能性があるものの、意図的に計上時期を操作することは税務調査で問題になるため、今回は動かさない方針を確認しました。
  • 山口: 今後は50,000,000円の基準を超えないよう、売上の計上時期を適切に分けていくべきだと提案しました。
Decision決定
今回の売上計上は動かさない。今後、売上計上時期を調整し、課税売上高50,000,000円を超えないよう対策を検討する。
IV.

各種経費の確認と税務上の取り扱い

  • 山口: 7月購入の航空券について、来期の費用ではないかという確認があり、金額が小さいためこのまま経費計上しても大きな問題はないが、厳密には時期調整が必要と説明しました。
  • 南舘: 航空券の搭乗日に関する資料を提出し、7月搭乗分については日当と合わせて追加計上可能であることを確認しました。
  • 南舘: 7月中の出張日当が計上されていない可能性があるため、今期分として精算したいと伝えました。
  • 山口: 交際費として計上されていたサウナ利用について、取引先との経営話が目的であれば交際費として認められることを確認しました。南舘さんはプライベートでの利用ではないと明言しました。
  • 山口: 釣り具の購入についても、取引先や同業種の社長との経営話目的であれば経費として認められるか確認。中村さんは、趣味である場合は否認されやすいが、お付き合いの範囲であれば問題ないとし、南舘さんに釣りの趣味はないことを確認しました。金額も小さいためこのまま計上します。
  • 南舘: 公演用の衣服(セットアップ)を計上しているが、私服とも見られかねないため、公演時の写真があれば証明になり、ダメ元で計上する方針としました。
  • 山口: ネクタイについても、登壇用であれば私服とは異なり経費として認められやすいとの中村さんの意見を受け、消耗品として計上する方針としました。
Decision決定
7月の出張日当は今期分として精算・計上する。サウナ、釣り具、衣服、ネクタイは事業関連費用として計上する方針とし、税務調査時には証明資料で対応する。
V.

MA株式会社との取引と売上計上時期

  • 山口: MAさんからの売上800,000円に前期分が含まれるが、修正の複雑さを考慮し、今期売上として計上しました。
  • 山口: 7月に入金された7,000,000円規模の売上がどのセミナーに関連するか確認しました。
  • 南舘: 会計処理の遅延により入金が遅れたもので、第2期セミナー(2025年4月〜11月実施)の売上であり、今期中の売上であることを説明しました。
  • 南舘: MA株式会社は、南舘さんのクリニックグループ(東京、名古屋、北海道の院長3人が共同運営)の教育事業法人であり、南舘さん自身は所属していないものの、主催や講師、プランニングに関わっていると説明しました。関係会社ではないことを確認しました。
  • 山口: 南舘歯科医院からの売掛金770,000円(前期分)については、7月に入金済みであるため、貸し倒れ引当金の計上は不要であることを確認しました。
Decision決定
なし
VI.

将来的な株価対策と子供への贈与・相続税対策

  • 中村: 南舘さんの株保有比率が高い現状(97%)では、将来的に会社の純資産が膨らんだ際に相続財産が大きくなるリスクがあると指摘しました。
  • 中村: 対策として、株価が低いタイミング(配当などで利益を吐き出した後)で、南舘さんが議決権ありの1株を持ち、残りの株(33株ずつ)を子供たちに配当優先株として持たせる形が良いと提案しました。
  • 中村: 現在の繰越利益剰余金が42,000,000円であり、純資産が膨らむ前にこの対策を講じるべきだとアドバイスしました。
  • 中村: 株価を下げる方法として、子供たちへ配当を出す(配当控除10%が使える10,000,000円までを2年間で計上)か、南舘さん自身に役員賞与として20,000,000円程度を支給し、法人の利益を減らす方法を提案しました。
  • 中村: 役員賞与を支給する場合、定時株主総会から1ヶ月以内に税務署への届け出が必要であり、今回の決算確定日(9月20日)から考えると10月20日までに手続きが必要であることを説明しました。
  • 中村: 賞与は社会保険料の上限があるため、多額を支給する方が有利な場合があることも補足しました。
  • 中村: 株価対策として、法人に利益を貯めて子供たちのために法人を使って投資するなどの運用も可能だと提案しました。
Decision決定
南舘さんは将来的な株価対策(子供への株贈与、役員賞与の活用)について検討することとなった。実行する場合は、賞与の届け出期限(10月20日)を考慮し早めに連絡する。
VII.

個人事業の確定申告サポート依頼

  • 南舘: 個人の確定申告を依頼している現在の事務所がアナログで対応が遅いため、中村・山口の事務所に依頼したい意向を伝えました。
  • 南舘: 事業内容は福岡の矯正歯科クリニック院長としての個人事業だが、4人の共同出資(利益を1/4で分配)という特殊な形態で、売上は年間100,000,000円〜150,000,000円規模。会計はfreeeを使用しています。
  • 南舘: 以前の税理士からは「分け方がグレー」として依頼を断られた経験があると説明しました。
  • 南舘: 医療法上は個人事業主は一人で全てを行う必要があるが、実態としては任意組合のような形で初期費用やマイナスの分も4分の1で分けて処理している現状です。100%自由診療です。
  • 中村: どこまで作業ができており、どの程度工数がかかるかを確認するため、南舘さんの経理担当者を含めて一度ヒアリングの機会を設けることを提案しました。
  • 中村: 他の3人への利益分配方法についても、税務上の問題点やより良い方法がないか提案可能であると伝えました。
Decision決定
南舘さんの個人事業の確定申告サポート依頼について、経理担当者を交えて詳細なヒアリングを行うことで合意した。
Action Items実行事項
TaskAssigneeDue
7月中の出張日当を精算し、山口に連絡する。 南舘 今週中
7月搭乗分の航空券(購入日と搭乗日がわかるもの)の資料を山口に提出する。 南舘 今週中
倒産防止共済に代わる保険について、具体的なプランをまとめて南舘に連絡する。 山口 来月まで
南舘と大同生命の保険会社(税理士会付き合いのあるところ)を繋ぎ、面談を設定する。 中村 近日中
将来的な株価対策(子供への株贈与、役員賞与の活用等)について検討し、実行する場合は山口・中村に連絡する。 南舘 10月20日頃まで(役員賞与の届け出期限を考慮)
個人事業の確定申告サポート依頼について、経理担当者を含めて中村・山口と日程調整を行い、詳細を相談する。 南舘 近日中
南舘からの追加の日当・経費情報があれば決算に反映し、修正後の決算申告手続きを進める。 山口 来週〜再来週の初め(28日頃)
決算申告書の控えをPDF形式で南舘に送付する。 山口 申告後
株価対策のスキームに関する資料(または文章)を作成し、南舘に提供する。 山口 来月まで
Quotations発言録
これってどうしたらいいんですか?(倒産防止共済の満期について)
— 南舘
税務署で聞かれるのは一番初めに趣味なんですか?とか。たまに釣りが趣味ってなると、まあ基本的にはそういう状況でもう認められないです。
— 中村
必要のない保険はいらないので、必要と思うようなものを設定してもらった方がいいと思いますね。
— 中村
純資産が膨らむ前に考えた方がいいかなと思います。
— 中村
Marginalia余録
Note · 雑談

会議中の食事

会議冒頭、南舘さんが時間がないため昼食を取りながら参加する旨を伝えた。
  • 南舘: 時間の都合上、昼食を食べながらの参加になることを了承してもらいました。
  • 中村・山口: 問題ない旨を伝えました。
Business · ビジネス

保険会社選定の基準と提案

倒産防止共済に代わる節税対策として保険加入が提案された際、保険会社選びに関する話題になった。
  • 南舘: 保険会社からの提案は「枝葉がついた感じ」が多く、価格ドットコムやAIを活用して自分で組み立てることも検討していると述べました。
  • 中村: 自身が付き合いのある税理士を相手にしている保険会社(大同生命)は、外交員ではないため無理な営業や枝葉をつけることがなく、固定給であるため断っても問題ないと説明しました。
  • 中村: まず一度話を聞いてみて、それを参考に自分で探すのも良いと提案しました。また、不要な保険は税金を安くするためだけに加入すべきではないと強調しました。
Archives記録資料
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